急性腰痛きゅうせいようつう(ぎっくり腰)

通称「ぎっくり腰」と呼ばれています。ものを持ち上げようとしたり、腰をひねる動きにより、突然ひどい痛みに襲われるものであり、だれでも起こり得ます。

症状

・重いものを持ち上げる、床から立ち上がった時などに腰部付近に激痛が走ります。

・くしゃみや笑った時などにもぎっくり腰になる場合があります。

・慢性的な腰痛がある方、ない方問わず、筋肉の柔軟性が低下している状態で上記の動きを行うと発症しやすいと言われています。

当院で行う治療

薬物療法

・ロキソニン等の痛みを抑える薬を処方し、経過を観察します

理学療法

・急性期は楽な姿勢をとり安静にし、腰への負担をなるべくかけないようにしましょう。

・痛みが落ち着いてきたら腰部のストレッチや筋力トレーニングを行い、柔軟性・筋力を向上させ、再発予防のためリハビリを行います。

・何か動作をしてぎっくり腰になってしまった場合は、普段の姿勢や動作で腰に負担をかけてしまっている可能性があります。エクササイズや筋力トレーニングで再発予防に努めましょう。

・徒手療法で固くなった筋肉をほぐし、自然治癒を促していきます。

最後に

ギックリ腰でも足に力が入らない場合や、痺れがある場合は椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症の可能性があります。1週間たっても痛みが引かない場合や尋常ではない痛みを感じた場合は、早めに受診をしましょう。

腰椎椎間板ようついついかんばんヘルニア

椎間板の中にある髄核が外に飛び出した状態で、髄核が神経に触れることで強い腰の痛みや脚の痺れが起こります

症状

・主に腰背部痛または下肢の痛みが生じ、下肢の痺れが生じる場合もあります。

・上記以外では、感覚鈍麻・疼痛性側弯などの症状があります。

原因・メカニズム
外傷あるいは加齢により線維輪に断裂が生じ、髄核が脱出したことで隣接する神経根を圧迫するもの(脱出型)と線維輪と髄核が一体となって偏位し神経根を圧迫するもの(膨隆型)の2種類に大きく分類されます。
治療

薬物療法

・消炎鎮痛剤の内服や坐薬、神経ブロック注射で痛みを和らげます。

理学療法

・痛みが少ない姿勢で安静にし、リハビリでは負担が少ない動作指導を行い、腰背部の局所の循環改善目的に湿布やマッサージを行うこと有効です。

・痛みが強く安静にしている期間が長すぎると全身の筋力低下などが起こる為、軽い運動療法も有効です。

最後に

痛みが強い時期は安静にし、コルセットをつけます。下肢への痺れ・腰部の強い痛みにより日常生活に支障をきたすこともあります。早めに受診し、治療を行い負担を軽減させましょう。

脊柱管狭窄症せきちゅうかんきょうさくしょう

背骨の中を通る脊髄からの神経の通り道を脊柱管といいます。背骨は、椎骨やそれをつなぐ椎間板、黄色靭帯などで構成されます。その内側には、神経が通る脊柱管があり、そこの部分が狭くなることで腰や脚の痛み・痺れが起こります

症状

・背筋を伸ばした状態で歩いた際や、立った姿勢で下肢への痺れや痛みがある

・腰の痛みはあまり感じないが足に痛みや痺れが出る

・歩く際に足の痛みが増大し休憩すると楽になる「間欠性跛行」という症状がある

治療

薬物療法

・血行を良くする薬、痛みを抑える薬、筋肉を柔らかくする薬などを使って改善を図ります。

理学療法

・しびれや下肢の痛みが強い場合はコルセットをして安静にする保存療法を行います。

・腰の周囲の筋肉が固くなっている場合にはストレッチや運動を行い、柔軟性を出していきます。

・日常生活、お仕事で不良姿勢が腰に影響を及ぼしている可能性があります。立ち姿勢、歩き方などの指導を行い、症状改善に努めます。

・徒手療法で固くなった筋肉をほぐし、自然治癒を促していきます。

最後に

日常での腰への負担が大きく関係します。正しい姿勢で生活することが大切になりますが、歩行時や仕事での下肢への痛み・痺れが少しでも見られましたら早めに受診しましょう。

その他 お悩みの症状

交通事故後のリハビリ
交通事故にあった場合、一番大切なことは早い段階で治療することです。
当院ではMPF療法という特殊技術を用いて、痛みを出している血液循環が悪くなっている筋肉に対して、適切な刺激を入れ、症状の改善を図っていきます。