らいおんコラム:頸部痛と頭痛の関係性について
皆さん、こんにちは!理学療法士の石田です。
今回は、デスクワーク中の悩みに多い頸部痛。それに伴って発生する頭痛との関係性について記事を書いていきたいと思います。
まず、頸部痛は普段の姿勢が関係してきます。
①頸部痛が起きやすい姿勢
デスクワーク中に多くみられる頭部前方位姿勢やストレートネックがあります。
・頭部前方位姿勢とは?
デスクワーク等で画面を注視する事により頭部だけが前方になる頭部前方位姿勢になり、それによって胸鎖乳突筋がストレスで過緊張になります。
・ストレートネックとは?
正常な頸椎は、前に凸の緩やかなカーブを描いていますが、このカーブが消失した状態のことです。先ほど述べた胸鎖乳突筋が拘縮する事が原因となっております。
②頸部痛と頭痛の関係性
頸部痛には頸神経が関係してきます。
・頸神経・頚神経叢とは?
- ◎脊髄神経から四つに分枝し、上位頸椎はそれぞれ頭部・顔・頸部を支配する神経叢である。
- ◎頸部痛は上位頸神経由来であり、頸部の筋肉筋膜、椎間関節包、椎間板線維輪、椎骨動脈、脊髄・後頭蓋窩硬膜等に分布しており、それぞれの病変が頭痛を発生させます。
③頭痛の種類について
頭痛の種類 | 一次性頭痛 | 二次性頭痛 |
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疼痛部位と痛みの感じ方 |
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頭痛発生のメカニズム |
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④理学療法対象の頭痛について
上位頸神経頭痛の中でも頸椎周囲組織が原因となる一次性頭痛が理学療法の対象となります。
・頭痛を伴う頸部痛に対する理学療法
- ①頸椎周囲筋の筋スパズム改善
- ・MPF療法:筋肉に対し圧迫・摩擦する事で血液循環を促し、筋スパズムや浮腫等を改善する治療手技。
- ②関節可動域の改善
- ・頸椎関節モビライゼーション:不良姿勢などで正常から逸脱した状態に対して頸椎椎間関節を圧迫・牽引等を用いて動かす事により、正常のアライメントへの修正・関節可動域改善につながります。
- ③頸部・肩甲帯周囲の筋機能向上・運動制御の改善
- ・リフレキシブル:動的ストレッチマシンであり、肩関節や肩甲帯周囲に対し、ストレッチをかける事で筋緊張緩和、筋機能向上・運動制御の改善に繋がります。
- ・ストレッチポール:脊柱のアライメントを整えることや肩甲帯や周囲筋を動かすことによって筋機能向上・運動制御の改善につながります。
最後になりますが、頭痛といっても様々な種類の症状があるので頭痛で悩んでいる方は、当院でリハビリを受けてみませんか?