変形性膝関節症【② 改善・予防編】

【② 改善・予防編】

変形性膝関節症を改善するために

前編では、膝OAの病態とそのメカニズムを解説しました。

後編ではその理解をもとに、臨床で実際に効果が高い介入ポイント を整理します。

◆ 1. 大腿四頭筋トレーニング

大腿四頭筋の強化は、

疼痛軽減・機能改善・進行予防 に対して最も効果が確認されている介入です。

代表的な運動:

  • SLR(Straight Leg Raise)

  • 膝伸展運動(Isometric / Active)

  • 椅子からの立ち座り練習(Sit to Stand)

◆ 2. 体重マネジメント

減量は膝への負担軽減に直結。

体重1kg減 → 膝の負荷が約3kg減

というデータもあり、痛みの軽減にも大きく寄与します。

◆ 3. 低負荷で継続しやすい有酸素運動

  • 水中歩行(浮力により関節負担が軽い)
  • 自転車エルゴ
  • 痛みの範囲でのウォーキング

関節代謝の改善、筋持久力向上にもつながります。

◆ 4. アライメント改善介入

O脚傾向の強い場合は、以下のアプローチが有効:

  • 足部アライメント改善(後足部回内制御など)
  • 股関節外転筋トレーニング(KAM低減に効果)
  • インソール・外側楔状板の使用
    特に動的アライメントに着目した介入が重要です。

◆ 5. 温熱・冷却療法の使い分け

  • 急性炎症(腫脹・熱感) → 冷却
  • 慢性痛・こわばり → 温熱(血流改善により痛み軽減)

また、入浴後のROM運動は可動域改善に効果的です。

◆ 6. 医療機関での対応

  • ヒアルロン酸注射
  • NSAIDs・外用剤
  • 物理療法(温熱、低周波、超音波)

    進行例では、TKA(人工膝関節置換術)も選択肢となります。

▶ 前編からのつながり

前編で理解した 「なぜ痛むのか」 を踏まえると、

後編で紹介した 筋力・アライメント・柔軟性・生活動作指導 が

どれも“病態の根本にアプローチしている”ことがわかります。

治療効果を最大化するためには、

病態理解 × 適切な運動療法 × 患者教育

この3つを組み合わせることが最も重要です。

 

 

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