変形性股関節症と日常生活で気をつけたい動作
こんにちは。理学療法士の鈴木です。
今回は、変形性股関節症の方からよく聞かれる
「日常生活で何に気をつけたらいいですか?」
という質問についてお話しします!!
股関節は体重を支える重要な関節であり、
日常の何気ない動作の積み重ねが、痛みや症状の増悪に大きく影響します。
変形性股関節症とは
変形性股関節症は、
- 関節軟骨の変性・摩耗
- 関節裂隙の狭小化
- 骨棘形成
などを特徴とする疾患です。
日本では、臼蓋形成不全を背景に発症するケースが多いことも知られています。
ただし、膝と同様に
⇒ 変形の程度=痛みの強さ ではありません。
なぜ日常動作が重要なのか
股関節には、
- 歩行
- 立ち上がり
- 階段昇降
- 座る・しゃがむ
といった動作のたびに、体重の数倍の負荷がかかります。
そのため、
一回一回は小さな負担でも、繰り返されることで症状が悪化しやすくなります。
日常生活で気をつけたい動作
① 深くしゃがむ動作
和式トイレや床からの立ち上がりなど、
股関節を深く曲げる姿勢は関節へのストレスが大きくなります。
可能であれば、
- 椅子や手すりを使う
- 高めの座面を選ぶ
など、股関節の屈曲を減らす工夫が有効です。
② 足を組む・横座り
足を組む、横座りといった姿勢は、
- 股関節のねじれ
- 左右差のある負荷
を生じやすく、痛みの誘因になることがあります。
⇒ 座るときは
両足を床につけた安定した姿勢を意識することが大切です。
③ 片脚に体重をかける立ち方
洗面所やキッチンでの「休み姿勢」として、
無意識に片脚立ちになる方は少なくありません。
この姿勢は、
- 股関節周囲筋への負担増加
- 関節への偏った圧縮ストレス
を引き起こします。
両脚に均等に体重を乗せることを意識しましょう。
④ 歩幅が大きすぎる歩行
「大股で歩く方がいい」と思われがちですが、
股関節症の方では過剰な伸展動作が痛みを誘発することがあります。
無理に歩幅を広げず、
痛みの出ない範囲でリズムよく歩くことが重要です。
⑤ 急な方向転換やひねり動作
振り返りや方向転換を急に行うと、
股関節に回旋ストレスが加わります。
方向転換の際は、
- 足ごと向きを変える
- 体をひねらずに動く
といった工夫が有効です。
「動かさない」より「上手に使う」
痛みがあると、
「できるだけ使わない方がいいのでは?」
と考えがちですが、過度な安静は逆効果になることもあります。
近年のガイドラインでは、
- 適切な運動療法
- 生活指導
- 体重管理
が、保存療法の中心として推奨されています。
理学療法で大切にする視点
理学療法では、
- 股関節だけでなく骨盤・体幹・下肢全体の動き
- 日常生活での負担動作
- 痛みが出る場面と出ない場面
を丁寧に評価します。
「やってはいけない動作」を増やすのではなく、
「負担を減らす使い方」を身につけることが重要です。
まとめ
- 変形性股関節症では日常動作の影響が大きい
- 深い屈曲・ねじれ・片脚荷重に注意
- 動かさないより、上手に使うことが大切
- 適切な生活指導と運動療法で症状改善が期待できる
日常生活の工夫は、
今すぐ始められる治療のひとつです。
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