変形性膝関節症とは 【① 医学的解説編】
【① 医学的解説編】
変形性膝関節症とは
◆ 1. 病態の基本
変形性膝関節症(Knee OA)は
膝関節の軟骨変性・骨増殖・滑膜炎を主体とした変性疾患 です。
軟骨摩耗に加えて、骨棘形成や関節液増加など、関節全体の構造変化が進行します。
◆ 2. 関節軟骨の変性メカニズム
軟骨は主に水分とコラーゲン、プロテオグリカンで構成されます。
加齢に伴う
- 水分量の低下
- コラーゲン配列の乱れ
- プロテオグリカン減少
により弾力性が失われ、摩耗が進行します。
◆ 3. アライメント異常(特にO脚)
内反膝は内側コンパートメントへの荷重増大につながり、内側軟骨の摩耗を加速させます。
動的アライメント(歩行時のKAM:Knee Adduction Moment)上昇も大きなリスク因子です。
◆ 4. 筋力低下(特に大腿四頭筋)
大腿四頭筋は膝関節の安定性を担う主要筋。
筋力低下 → 膝関節の衝撃吸収能力低下 → 前方滑りや圧縮力増加
という流れで関節ストレスが増加します。
◆ 5. 体重増加とメカニカルストレス
膝には歩行時で体重の約2.5〜3倍の負荷がかかります。
肥満は単なる荷重の増大だけでなく、
脂肪由来の炎症性サイトカイン増加 がOA進行に影響することも知られています。
◆ 6. 外傷歴
半月板損傷、ACL/PCL損傷、脛骨高原骨折などは、
関節の長期的な力学環境を変化させ、OAの危険因子となります。
次回(後編)
後編では、理学療法士が実際の臨床で行う改善アプローチ を、
「筋力」「アライメント」「セルフケア」などの観点からわかりやすく解説します。
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